今治の夜 小幸から蓮華へ
専務の仕切りで、今治まで河豚を食べにお出かけ
「小幸」は街中にひっそりとある、地元では有名な河豚の店。
思っていたより若い大将が、気合と笑顔でお出迎え。二階にトントンと上っていきます。
「てっさ」は、一枚の中に厚さのグラデーションがあり、それがもっちり。
皮や内蔵に仕事して細切りにしたものを一緒に巻くように食べると、触感にもバリエーション。
奥歯で噛みしめていると、冬になり深みを増した、河豚のほのかな旨味が立ち込めてきます
「鍋」は、適度に火が通った時点で中居さんが取り分けてくれます。
この豆腐だけで、ひれ酒二杯はいけますね
この雑炊の、旨味と塩加減がなんと絶妙な事
料理は足し算では無く、引き算だと聞きますが、それを実舌する完成度。
引き算して残ったものは、あっさりした河豚出汁にサラサラしたお米と、ふんわり卵に浅葱のみ。
炭水化物を絶って2kg近いダイエットに成功したばかりですが、この旨さに禁を破り、二杯目お代わりしてしまいます
さて、
二次会は、「bar 蓮華」
今治国際ホテルで修業された女性のバーテンダーさんのお店で、カウンターは二枚の大きな板を組み合わせ。
照明もデコレーションも落ち着いていて、とってもいい雰囲気
グラスワインを頂きながら、緩やかに会話が弾みます。
大きなガラスの中にサラサラの塩が入っていて、その中にある落花生がおつまみ。
なんとも、面白いですね~
専務特注の「チャーチルのマティーニ」
マティーニはジンとベルモットを混ぜ、オリーブを載せたもの。
ベルモットを少なくしたものをドライマティーニと呼び、その割合が低いほど良しとする文化があったようです。
そこでチャーチルは、執事にベルモットを口に含ませその匂いだけを香って、ジンを飲んだとも言われています。
こちらの流儀は、まず三角のグラスをベルモットで洗った後、ジンを入れています。横の小さなコップにベルモットとオリーブが入っています。
専務はいきなりベルモットをジンに入れて飲んでいますが、それじゃあ台無しジャン
「これは、混ぜる前と後を比べて撮るのが大切やろうが 」と、撮影を強力に促されるのでパシャリ
混ぜたあとが、
これです
少しずつ混ぜて味を楽しむならまだしも、一気にベルモットを入れてしまうのが、流石専務。
結局全部混ぜるなら、最初から小難しいもの頼まんでもいいのに
しかし、メニューに無いとっさの注文に応える姿に、彼女の腕を垣間見ます。
さて、
何気なく出されたチーズとパン
パンは自家製でもっちり濃厚で、香りがたっています
神戸までパン作りを習いに通った彼女のこだわりの作品で、バケット好きの私は思わずお代わり。
おいしく作るコツを伺うと、粉と焼き温度とのお返事。
酵母まで自分で育てているらしく、ちょっと唸ります
伊予柑をカンパリに漬けた、カンパリソーダは、フレッシュな清涼感が際立ちます。
果物とリキュールを組み合わせたメニューが多く、色んな組み合わせを楽しみましょう。
箱庭療法?
男は手遊び、好きですよね。
落花生が整列して、順番に飛び出している所らしいのですが、よりちゃんの深層心理を暴いてみてください
「ざくろ 叶姉妹に飲ませたい」
どうして彼女達に飲ませたいのか聞くのを忘れましたが、上品な甘さと果汁の香り。
霜の張った氷が魅力的な微笑を浮かべ、セクシーなダークレッドのドレスをまとっています。
「金柑のモスコミュール」
ヴォッカに金柑を漬けてあり、この時期の風邪予防にもなりそう。
カクテルと言えばモスコのいっちょ覚えの私も、初体験の味。
ほろ苦さをじっくりと味わっていると、自然に体の芯から温まってきます。
金柑は、種が多いのも気にせずに生で丸かじりするほど好きなので、ぞっこん
「いちご 恋ってきっとこんな味」
女性に大うけの、あっさりした優しい味で、色もきれいです
帰りは代行で8000円ですが、割り勘すれば1000円ちょっと。
今治探訪 始まったばかりですが、まだ良い店がありそうな予感です。
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この塩落花生 うちでもやりたいです
投稿: ケンタッチ | 2012年2月 4日 (土) 22時45分
一人手遊び、内観、相手との共同作業など、結構はまりますよ
投稿: ケンタッチさんへ | 2012年2月 4日 (土) 23時05分
河豚も魅力的ですが、BARに惹かれました。
ベースのお酒にそれぞれ工夫を加えてて、
いつも飲むカクテルがここでしか飲めないカクテルに変身してますね☆
ウチの近所に移転OPENしてくれんかな~( ̄¬ ̄ )
と思わずにはいられません^^;
投稿: らっきぃ♪ | 2012年2月 5日 (日) 00時10分
ふぐ、食べたいなーと思ってたんですよ。
松山でいい店無いですかねぇ?
割り勘で1000円って、何人で行ったんでしょうか。ww
それでも8000円は割安ですね!
投稿: ひで@松山 | 2012年2月 5日 (日) 00時54分
自家製のパンを出されるBARなんてすごーい。
でもそうなるとカクテルじゃなくてワイン飲みたくなちゃうなあ・・・。
投稿: cassandre | 2012年2月 5日 (日) 01時59分
ドライマティーニと聞くと007を思い出す世代(どんな世代?)です。
素敵なバーですね。でも、今治はちょっと遠いなぁ。
そう言えば・・この頃カクテルって飲んでません。
私はジントニックが好きなんですが、機会があれば大人のドライマティーニ、飲んでみようかな。
投稿: mizmiz | 2012年2月 5日 (日) 09時39分
この時期のふぐは最高ですよね

そして、オサレなBarですね。
昔、マティーニを飲みすぎてフラフラになった
ときの記憶が、今、思い出されました
えっ?2kg減ですか

私もikechanさんを見習いたいです
投稿: おっさん | 2012年2月 5日 (日) 12時38分
こちらのBARは女性がメインでやっておられるという柔らかな雰囲気もよく、その物静かな彼女が研究や勉強をして作ったカクテルやおつまみがとても美味しかったです

私も、近所にあったら通ってしまいそうです。そこでらっきい♪さんと一杯やってみたいですね
投稿: らっきぃ♪さんへ | 2012年2月 5日 (日) 13時08分
8人乗りのワンボックスカーで行ったんですよ
皆酒飲みなので、代行の選択肢しかありませんでした。
松山市内の河豚の店ですか?
あまり松山で食べたことがないのでよくわかりません。ある程度の値段を出せばやってくれるお店は多いと思います。
どなたか、安くておいしい河豚の店、ご存じないですか?
投稿: ひで@松山さんへ | 2012年2月 5日 (日) 13時12分
写真で表現したつもりですが、本当にいい雰囲気のバーでした。
機会があれば行ってみてください
投稿: cassandreさんへ | 2012年2月 5日 (日) 13時13分
あまり007を見たことがないのでわかりませんが、ジェームスボンドにカクテルは似合いますよね

私も最近あまりカクテルを飲む機会は少ないのですが、よければEcafeで行ってみましょう。バー八尾、ゆめまぼろし、名前は忘れましたが十五夜の二階に行ったことがあります
投稿: mizmizさんへ | 2012年2月 5日 (日) 13時21分
そうそう、カクテルとかハードリカーって口当たりは良いけど、どこかでガクン
って来るから怖いですね。
2kg減っていうのは、正月太り分を減らして、昨年末と同じになったってことだけです。最近、またブログネタ探しでうろうろしているので、腹がきついです
投稿: おっさんさんへ | 2012年2月 5日 (日) 13時24分
ずっと前、子分が今治に赴任してた時に連れて行ってもらった店のような…。
若かりし味もわからん頃に、結構うまいもん食べてたんだなぁ、粋がって。
ジャパニーズな私は、マティーニといえば北方謙三か山田詠美か。
ジンはタンカレー、シェイクではなくステアでって、生意気だったなぁ。
今はもっぱら芋焼酎ですが(笑)。
投稿: aspara | 2012年2月 5日 (日) 16時42分
今治で有名な河豚の店なので、その時の店と同じ確率は高いですね

北方さんは名前と雰囲気だけ、山田さんは名前だけ聞いたことありますが、どんな世界観だったのでしょうね
ステアの方が、生(き)に近く、おいしいと思います。
ビフィーターを冷蔵庫で冷やして、そのまま粋がって飲み、翌日二日酔いで気持ちが悪いのを、腹が減っていると勘違いして、学食のオムライスを二杯食べてリバースしたのは、19歳の夏でした。。。
芋のお湯割りって、結構おいしいことないですか?
投稿: asparaさんへ | 2012年2月 5日 (日) 22時19分
レストランのウエイティングバーで食前酒にマティーニを飲みながら、
お互いの息のベルモットの香りを楽しみながらおしゃべりするんですよ、山田は。
冷凍庫でも凍らないズブロッカをストレートでやったりしてましたねー、あたくしは。
あれから20年、今ではさつま白波が甘くて安くて好きです。
投稿: aspara | 2012年2月 6日 (月) 19時31分
ははは

総じていえば、時代の変化に対応しているって事ですね。
ベルモットの香りって堪能した事が無いので、今度やってみます
投稿: asparaさんへ | 2012年2月 7日 (火) 20時08分