たかざわ ★★★
N君は関西から来た挑戦者
このブログで気になった店に行く事を繰り返しているうちに、
自分が紹介した店を★★★として載せる事に挑んできます。
前回教えて貰った店が★★☆だった事が余程悔しかったようで、
「いけちゃんさん、今度は絶対星三つの店ですから」と、
長浜の「たかざわ」にご一緒します。
掲載許可を頂いた時に、お店の方に伺うと、
これからは河豚コースがメインの様ですが、
今日は何と、「鱧コース」
始めて鱧のフルコースで、見た事もない部分が机に並んでおり、
目を白黒させている私を見たN君は、してやったりの余裕の表情
「フライ」
クリスピーでしっかりと味がついており、ビールにぴったり
「カツ」
こちらは柔らかさが蒸された状態で閉じ込められており、大葉のアクセントで、
あっさりした仕上がり。
空腹を軽く埋めてくれ、興奮も少し落ち着きます。
見た事もないもの その は、
「鱧の肝」
ゴマ油が軽くかかっており、ツルリと呑みこみます。
澄み切った味の奥に、すこしだけ苦みが感じられる珍味
N君を喜ばすのはちょっと悔しいけど、唸るしかありません
さて、
「あらい」
氷の中で締められた身は、弾けるようにふんわりと膨らんでいます。
少しだけ醤油を付けて頂くと、下の上で溶けながら、歯ごたえを残します。
上品な白身の香りが鼻に抜けてゆくのです
ここで、仲居さんにこの店のこだわりを伺います。
まずは、釣って来た鱧を生簀で二・三日休ませます。
それから締めて、その二・三時間あとが食べ頃
四代続いた浜の料亭の実力に見せられ、
関西方面から毎年食べに来られる方もおられるとの話も納得です。
壁には私の師匠(勝手に)、神田川俊郎先生の色紙もあります。
本日唯一のnon-鱧: 「河豚のヒレ酒」
鱧の骨酒なんてあったら、鱧だけのフルコース完成ですね
「刺身」は、ざく風。
薬味を巻いて、ストレートな生(き)の味を引きだしています。
少し時間がかかるものの、その味にたどり着いた時の幸せ
まだまだ、続きます。
見た事もないもの その は、
「鱧の卵」
真っ白できめ細やかな小さな粒が、一つ一つがばらばらに集まっています。
これを鍋に投入し、
骨切りした身を、
しゃ~ぶ しゃ~ぶ
沸騰した鍋の中で雪の様に卵が舞い上がっています。
程良い醤油出汁が、花が咲いたように膨らんだ身に沁み込んで、
口の中で、とろけて行きます
身の中に入り込んだ卵のプチプチ感が、ワクワク感を増します。
蟹意外に、食べながら静かになる現象を初体験。
まだまだ、
気を緩められませんよ。
次!
見た事もないもの その は、
「浮き袋」
鱧の浮き袋は長いので、食用されるとのこと。
意外に厚い壁は、コラーゲンで構成されており、ちょっとシャブシャブ
官能的なぬめりを伴って、するりと吸い込まれます。
「皮」で作った、こんな素敵な箸休めで、身体のほてりを治めたら、
「中骨」から、追加の出汁がしみ出た鍋で、
文字通り余すことなく鱧のエキスが溶けだした「雑炊」
もう、説明は必要ないでしょう
淡泊な食材でここまでの充実感
いや~、まだまだ凄いお店があるものです
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以前知人にフグに誘われたけど行けなかったお店。
鱧のコースって珍しいですね。
隣の実家に住む母は京都の近くに住んでいたこともあるせいか6月になると鱧を買ってきて料理し「初物」と称して食べさせてくれます。
今度連れってあげよう。
投稿: cassandre | 2010年11月 1日 (月) 18時30分
いっつも長々とコメ書く甘南備ですが、
今日は一言。
参りました!!ヨダレでゴキュゴキュ喉がなります。
投稿: 甘南備 | 2010年11月 1日 (月) 22時17分
少し前の記事なので、今も鱧があるかどうかは自信がないです。
でも、ここの河豚もかなりよさそうな予感がしまよ。
親孝行に頭が下がります
投稿: cassandreさんへ | 2010年11月 2日 (火) 07時49分
いつも長いコメントの甘南備さんのコメが短いからこそ、その感動ぶりが伝わりました。
後半は食べた事のないものばかりづくしで、感動しました
もちょっとしたら、河豚食べに行きません?
投稿: 甘南備さんへ | 2010年11月 2日 (火) 07時51分