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2009年12月 1日 (火)

野咲 ★★★

”野咲を食べずして、松山グルメを語るなかれ”

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”レストラン野咲”
の周囲は、なぜかいつも興奮している annoy

八年で十二億を手にした人々の気合いなのか?

八年でそれを大きく上回る損益に泣いた者達の怨念なのか?

手前の”茜屋珈琲”の、半額でも800円するキリマンジャロの香なのか?

角の”そば吉”の、石臼で挽かれた蕎麦の薫なのか?

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多分、それは、野咲の食品見本を眺めているうちに、脳幹を直接刺激する、その油(小生はあえて脂とは書かない)の、匂いではなかろうか?

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これが、”野咲ランチ(とんかつ、コロッケ)480円”である。

この横の洋風皿には、銀シャリが広く平べったく盛り付けされている。

オープンキッチンの向こうでは、いかにも”野咲”体型と、非”野咲“体型のコックコートをまとったシェフが、二人肩を揺らして働いている。

シェフに的確な指示を出すのは、フロアーを束ねるウエイトレス長flair

実に小気味がよい full

おっと、熱いうちにトンカツにナイフを入れなければ smile

ソースのたっぷりかかったど真ん中を1.5cmの幅に切り、平皿の上の銀シャリに載せる。

フォークの背中にのっけて食べるなんて、奇妙なマナーを唱えだしたのは誰なのであろう。

ソースをまぶしたトンカツは、フォークの腹で、飯の塊と共に大きくすくって、ほうばるのが良いに決まっている。

そして、むしゃむしゃと咀嚼するのだけである。

入口のベルを鳴らして、年配の夫婦が入ってきた。

”野咲ランチ、ライス少な目”と告げ、唯一空いた席に移動し慣れた様子で座っている。

さあ、

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”スペシャルランチ(チキンカツ、ポークピカタ、エビ、魚のフリッター)660円”は、ここでは、上等な部類に入るメニュだ。

エビ・魚のフリッターは、もそっとした衣に包まれている。

叔母が縫ってくれた半纏の様な、分厚く温かい衣をまとっているのだ。

”サクリ”と半分くらいを目安に噛みつくと、半纏に蒸しあげされた白いフンワリした身が、湯気をたてて飛び込んでくる。

旨い!

確かに、”天麩羅”では無く、“フリッター”である。

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”盛り合わせランチ(焼肉、カラアゲ、魚のフライ)780円”は、野咲で最も上等なメニュ。

どこにでもありそうなものなのに、これも妙に旨い catface good

油濃くないのである。

そして、肉と衣にバランス良い味が付いている。

ガツガツと食べ進める傍らで、三人いるベテランのウェイトレス達は、言葉以外のサインを用い、客の注文、配膳、そしてテーブルのお冷を満たす事に芸術的なバランスを保っている。

さあ、

珈琲が出るが、のんびりとも行かない。

いつの間にか、入口の戸の近くには、二家族が立って待っている。

カランカランbellと鳴るドアを引いて、千舟町通りに戻る。

油の匂いがまとわりついてくるのだが、これは決して悪い気はしないのである。

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コメント

読んでて、懐かしさでイッパイです。
ン十年前に¥380だった『野咲ランチ』が、
たった¥100しか上がってないのには、驚きを隠し得ません!!
高校生の頃は、銀天街裏通りの安い・多い・美味い店を探し出すのが、一種のステイタスでした。(笑)
近いウチに行ってみよう!!

こりゃすごいhappy02
”野咲ランチ(とんかつ、コロッケ、ライス)”ってのがワンコインでおつりがくる値段だなんてlovely
しかも美味しそうhappy01
油の匂いがまとわりつく?
大好きなんで、どんどんまとわりついて欲しい位です♪

松山を出て東京に来てもうすぐ15年。
松山帰省の際には空港から野咲に直行します。
ランチ大
ミートスパ大
カツカレー大盛

最高です。

happy01happy01happy01  あれ?今日の記事は何か雰囲気が違うなぁ・・   bleahbleahbleah

読んでいてそう感じました。
なんというか、文学調なんですよ。
あまり、口語的でない、すこしかためなような気がします。
ハリガネ、バリカタ、ほどではない、ややかためです。

しかし、なぜ今回は文学調何だろう?と考えてみました。
やはり、テーマが野咲さんだったので、歴史の重みから自然と文学調なのか、
千舟町の持つパワーなのか、あるいは筆者のikechanさんが秋の夜長に読書をされた影響なのかはわかりません。
が、
一つだけはっきり解ることがあります。
やはり「野咲」さんの記事には
この文章が合っているということです。

メニューの値段ではない、
歴史の格というものが
おちゃらけやオフザケを許さない
品格を作り上げている気がします。

野咲に行って家に帰ると
奥さんが
「今日野咲行ったろ?」
と言われます。
なぜわかるのかな?と思ったら
あの油の香りなんですね。
嗚呼、久しぶりに食べた〜〜い!
近所の「ゆう源」の
カツ丼もうまかったな〜

昔からの常連さんだったんですね。
今度行かれる事があったら味も量も変っていないのか、教えてくださいね happy01

私は、今回が初めてでした。

街の中心に近いところにあるので、松山では有名店です。ことりやアサヒも近いので、あの辺りが文化の発祥地だったのでしょうか?
服は選んでいかないと、一日中匂いがしますよcoldsweats01

こんなに堅苦しく書くつもりではなかったのですが、書き出しの”。。。なかれ”に、文章全体が引っ張られた形になりましたwink
言うだけただなので、言わせていただきますが、魯山人の文章を意識しましたsweat01
たまには、こういうのもお付き合いくださいgood

高校生の時に通った口でしょうか?
空港から直行とは、体に染み付いているのですね。その後は、デュエットに梯子?

異国の地?から懐かしく読まれているのは、とても嬉しいです。これからも大好きな松山をご報告しますねhappy01

あの匂い、今でも思い出されます。

”ゆう源”も次の予定にいれておりますので、日曜パワーランチで突入してみます。あそこも、入り口の食品見本に味わいを感じますdelicious

あちゃ~でました野咲!
fanが多いですよね~~。
本当に「超あま~~い」でしょ。
あれが「超うま~~い」になると松山人なんでしょうね。

メニューは言わずもがなすばらしいのですが、いけちゃんさんの文章は、野咲のカレーぐらい芳醇ですね!

卿も野咲で育った口ですか?
実際”すこしあま~い”位にしか感じなかったので、ずいぶん松山人化しているようですwink

有難うございます。
今度は、そのカレーを是非とも頂きに行ってみます。
メタボですから簡単に木に登りますよpig

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